身体が後頭部のほうへと引き寄せられるように倒れてしまう技法
人は日常生活で、後頭部から倒れこむようなことはまずしませんし、起こりません。
その起こりえない体験をすることから催眠へと誘導していく方法です。
▼ 目次
後ろでしっかりと支えますので、こちらへ倒れていただいていいですか?
しっかりと支えているので、大丈夫ですよ。
今からあなたの肩に触れると、後ろへ引っ張られてきます。
必ず支えますから安心してください。
3つ数えて肩に触れると後ろへす~っと引っ張られてきます
1つ、2つ、3つ す~っ
ほら、どんどんと引っ張られてきます。
ぶっつけ本番だと、恐怖心で動き方が弱くなるので
予行練習をして、体験者に安心感を与えます。
体験者が安心できるように、言葉通りしっかりと支えましょう。
支えている状態、もしくは真っ直ぐに立っていただいた状態で伝えましょう。
合図とともに肩に軽く触れて下さい。
気持ち前へ押すように手の腹を使って触れると良いでしょう。
倒れてくるまで、言葉をたくさん被せてください。
あなたが言えば言うほど、体験者は後ろへと倒れてくることでしょう。
この技法は、観念運動注1を使った類催眠注2です。
催眠術を掛けたわけではないので、解除暗示がないのも当然ですよね。
事前に身体を支えて練習動作をすると、ほとんどの体験者が身体が後ろに倒れてきますので必ず行いましょう。
少し上を向いて、かかととつま先をそろえて気を付けの姿勢。
この姿勢を作れば、重心が崩れるので後ろへと倒れやすくなります。
僕はこの技法を好んでよく使います。
立てる場所でしか使えませんが、効果は抜群です。
慣れてくると、体験者の倒れ方で催眠術の掛かりかたの傾向がわかるようになります。