追込み暗示とは
催眠術を体験している方が、前暗示で与えられた表現をしやすいように
行動を促すものです。
そして、暗示を排除しようとすることを妨害するために行います。
▼ 目次
催眠術を覚えたての頃は、この「追込み暗示」を口に出すのが難しいという方が多くいます。
実際に、僕もそうでした。
「3つ数えるとあなたは〇〇になります。」
「1つ、2つ、3つ、ハイッ!」
「・・・・・・」
こんな感じで、前暗示を言い刺激を与えるところまではいくのですが
その後、体験者の行動を眺めてしまうのです。
催眠深度が深い状態であれば、追込み暗示は必要でなくなる場合がありますが
浅い状態だと、追込み暗示がなかったせいで掛からなかったなんてことも良くあります。
つまりは、催眠術の掛け始めこそ「追込み暗示」が重要だったりするんですね。
では、追込み暗示の内容をここで始めにあげておきます。
・前暗示の強化
・前暗示排除の妨害
・あきらめさせる
例をあげてお話をしていきます。
前暗示では声帯の振動が止まってしまって声を出せないと伝えています。
その振動が止まって声がでない様を促していきます。
このような前暗示に対して、追込み暗示はこう使いましょう。
声帯の振動が止まってしまうとこんな感じだよ
というイメージを体験者の行動にかぶせていきます。
そうすることによって
「あっ、こうすればいいんだ」
と、体験者の方が行動しやすくなります。
話せないという前暗示を廃除しようと、話そうとするその行動を妨害します。
妨害は、行動に合わせて与えるのが効果的です。
体験者の潜在意識は、行動できないという、日常ではありえない状態から元に戻りたがっているので
「やろうと思っても、できないんだよ」
と、教えてあげるような感じになります。
しっかりと明言してあげるのも効果的です。
こうすることによって
「あぁ、催眠術に掛かってるから出来ないんだ」
と、行動することを体験者の潜在意識にあきらめさせる。
それでもだめなら
催眠現象を解こうとしているところへ、全く関係のない話を振ります。
これは、解こうとしている意識の伝達を逸らして再び追込み暗示を入れるときに使います。
追込み暗示を言っても、かたくなに解こうとしている姿勢が続く場合に有効です。
意識を逸らせすぎても、催眠現象が解けてしまうのでほどよいタイミングが重要になります。
体験者によってタイミングは違うので、試してみて感覚を掴んで下さい。
追込み暗示だけに限ることではありませんが、催眠術を掛けるあなたがその現象を信じていないと掛かる確率はとたんに減ります。
自分は、この現象を掛けているのだ!
という絶対的な自信をもって、言葉を放ってください。